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セビジャーナスでギタリストが順番が分からなくなるという話

mi-saでフラメンコギターの講師をさせて頂いている山本です。
今回はギターリストがセビジャーナスの伴奏をしていて順番が分からなくなるという話です^^;


フラメンコを習っている方はご存じの通り、セビジャーナスは1番から4番をセットにして踊ります。
踊りの振りは1番から4番までそれぞれ違うので、今何番を踊っているのか考えなくても順番を間違えることはないと思います。
唄の方も1番から4番までメロディーこそ同じですが、歌詞がそれぞれ違い、違いを意識しているので順番を間違いにくいです。
一方ギターはというと、1番から4番まで『同じコード進行+同じリズム+同じ構成』を弾くことになります。
そのために覚えることは少ないですが、ボーッと弾いていたり、弾くことに夢中になっていると今何番をやっているか分からなくなったりするんです。
1番、2番くらいまでは無意識でも何番をやっているか分かりますが、3番、4番くらいになってくると「あれっ、今何番を弾いていたっけ?」となることがよくあります。
本番何番やっているか不安になると焦ります^^;

【余談】唄の人がいない場合、ギターだけで唄に代わってメロディーを弾きながら伴奏する時があります。この時は自由なので1番から4番までそれぞれメロディーや調をぞれぞれ変えて弾くことが多いです。その方が自分も踊っている人も見ている人も飽きないからです。そしてギター演奏者は意識してメロディーや調を変えているので、結果的に何番をやっているか間違わなくなります^^


話を戻します。なぜ焦るかというと、
例えば4番まで終わっているのに、まだ3番までしかやっていないと思い込み5回目を弾き始めてしまったとしましょう。みんな困りますよね。
もしくは、実際にはまだ3番までしか終わっていないのに4番まで終わったと思ってしまい、3番が終わったところでギターリストが4番を弾き出さなかったとしましょう。これもみんな困りますよね。
まだ3番までしか終わっていないことを周りの不安げな雰囲気で悟ったり、周りの人に指摘され焦って弾き始めることになります。恥ずかしいですよね^^;

一番良い対処法は、
①踊りを覚える
②歌詞を覚える

なのだと思います。
踊りは踊れなくても振りの感じを大体覚えればいいのですが、とは言ってもなかなかそういうわけにはいかなかったりします^^;
歌詞もスペイン語なので日本人にとって覚えるのは大変だったりします。しかもセビジャーナスの唄は無数にあります。

困ったとき次の様なことが助けになったります。
私の場合は、3番に出てくるタカタタンという踊り手さんの足の掛け合いを目印にすることが多いです。
「今何番やってたっけ?前にタカタタンとやっていたのでもう4番でこれで終わりだ」
とか
「今何番やってるんだっけ?まだタカタタンが出てきてないから3番の最初かな?」
という感じです^^;

歌詞で助かるのは、Sevillanas para conquistarという曲です。
その歌詞からミララカラと呼ばれていたりします^^
このセビジャーナスは、歌詞に「1番目」とか「最後」とかを意味する言葉が入っているのでとても助かります^^

それぞれの唄いはじめの歌詞です。

①番:mirala cara a cara que es la primera~
②番:mirala cara a cara que es la la segunda~
③番:mirala cara a cara que es la tercera~
④番:en la cuarta lo lances definitivos~

primera:1番目の,segunda:2番目の,tercera:3番目の,definitivo:決定的な,最終的なという意味です。

あとですね、歌い手さんや踊り手さんがultima(最後の)などと声をかけてくれることがあって、最後だなと確信出来るので助かります^^


なぜこんなことを書いたかというと、フラでやっているカイマナ・ヒラカヘア(掛け声)に「最後」「本当に最後」という意味があることを代表の熊澤さんに教えてもらい、ヘェ~と思ったからです。
カイマナ・ヒラは5番まであり、4番のカヘアが「ハイナ」5番が「ハイナホ」がそれぞれ 「最後だよ」「これが本当に最後だよ」という意味があるとのことです。

>>【カイマナヒラのカヘア】:本番で大きな声で言えるとうれしいですね♪

調べるとこれはカイマナヒラだけに限ったことではなさそうですね~
勉強になりました^^
これは演奏している人達が間違わない様に、ダンサーの人たちがかける掛け声だということも教えてもらいました。
フラメンコでもカヘアみたいなのあればいいですね~^^;

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